ソフトウェア開発は、反復プロセスです。アプリケーションの設計を開始し、インテル® ソフトウェア開発製品によりアプリケーションのビルド、解析、スケーリングを容易に行うことができます。インテル® Parallel Studio XE は、アプリケーションのコンパイルとパフォーマンスの最適化を支援するソフトウェア開発ツールスイートです。

インテル® Parallel Studio XE に含まれるツールとライブラリーは、このプロセスの各フェーズにおいて最大限の成果を達成し、ソフトウェア開発のニーズをすべて満たすためグループ化されています。最初の開発サイクルが完了したら、アプリケーションを最新の状態に保ち、最適化するため、必要に応じてプロセスを繰り返します。

以下のコンポーネントが含まれます。

はじめに

インテル® Parallel Studio XE 2019 は、各種ツールを利用するためのビルトイン統合開発環境 (IDE) を提供していません。次の 2 つのステップのいずれかに従って、ライブラリーとツールを利用できます。

ステップ 1: ツールを初期化する

ツールのスタンドアロンまたはコマンドライン・バージョンを利用するには、最初にツールを初期化する必要があります。インテル® Parallel Studio XE 2019 の初期化ユーティリティーを利用して、一度にすべてのツールを初期化できます。

  1. コマンドプロンプトまたはスクリプトから cd コマンドで <install_dir>/parallel_studio_xe_2019.<update number>.<package number>/bin に移動します。

    デフォルトでは、<install_dir> は次のとおりです。

    • root でインストールした場合: /opt/intel

    • root 以外でインストールした場合: $HOME/intel

  2. source psxevars.sh または source psxevars.csh を実行します。

ステップ 2A: サードパーティーの IDE を利用してツールにアクセスする

インテル® Parallel Studio XE はビルトイン IDE を提供していませんが、Windows*、Linux*、macOS* 上でサードパーティーの IDE と統合して、ソフトウェア開発を行うためのシームレスな GUI を提供します。

Linux* では、Eclipse* からすべてのツールにアクセスできます。インテル® Parallel Studio XE をインストールすると、ツールがメニューに統合され、ツールバーを利用できるようになります。Eclipse* で各ツールを使用する方法は、それぞれのツールの入門ガイドを参照してください。

ステップ 2B: コマンドラインを利用してツールにアクセスする

次のいずれかの方法で、コマンドラインを利用してツールにアクセスできます。

デフォルトでは、インテル® Parallel Studio XE の各種コンポーネントは /opt/intel にインストールされます。各ツールのデフォルトのインストール先は、「インテル® Parallel Studio XE for Linux* インストール・ガイド」 (英語) を参照してください。適切な場所でコマンドプロンプトを開いたら、各ツールの入門ガイドに従って、ツールを初期化し起動します。

このスイートに含まれるコンポーネント

インテル® Parallel Studio XE 2019 Composer Edition には、アプリケーションのビルドに必要なツールが含まれています。すべてのツールとライブラリーを利用して、コードのコンパイルと最適化を直ぐに開始できます。

インテル® Parallel Studio XE 2019 には、次のツールが含まれます。インストール・ガイド、入門ガイド、リリースノートを含む各ツールに関する情報は、次の表にあるそれぞれのツールのリンクを参照してください。

ビルド 説明

インテル® C++ コンパイラー

インテル® Fortran コンパイラー

C++ および Fortran 最適化コンパイラーは、最近のプロセッサー向けに高速なコードを生成します。最新の命令セットを使用し、幅の広いベクトルレジスターをサポート/利用するようにコードを自動ベクトル化し、OpenMP* やインテル® TBB のように高度にチューニングされた並列モデルを使用します。最新の C、C++、および Fortran 標準規格を幅広くサポートします。

拡張 GNU* プロジェクト・デバッガー (GDB)

GDB 8.0 - インテル® 64 アーキテクチャー・ベースのシステムでアプリケーションをネイティブデバッグ

インテル® Distribution for Python*

パフォーマンス重視の Python* ディストリビューションにより、アプリケーションを強化し、基本計算パッケージをスピードアップします。Python* の基本的なパフォーマンスの課題に対応し、コンパイル言語のスピードと広範なインテル® プロセッサーおよびコプロセッサー向けの最適化を提供します。

インテル® マス・カーネル・ライブラリー (インテル® MKL)

アプリケーションのパフォーマンスを向上し、開発期間を短縮する、高速な演算処理とニューラル・ネットワーク・ルーチンを提供します。インテル® MKL には、高度にベクトル化およびスレッド化された線形代数、高速フーリエ変換 (FFT)、ニューラル・ネットワーク、ベクトル演算、および統計ルーチンが含まれます。

インテル® データ・アナリティクス・アクセラレーション・ライブラリー (インテル® DAAL)

データの取得からデータマイニング、マシンラーニングまで、すべてのデータ解析フェーズに対応した最適化された解析ビルディング・ブロックを提供する C++、Java*、および Python* API ライブラリーです。ハイパフォーマンスなビッグデータ・アプリケーションに不可欠です。

インテル® スレッディング・ビルディング・ブロック (インテル® TBB)

インテル® TBB と一緒に、実行ポリシーをサポートする C++ 標準ライブラリー・アルゴリズムの実装である、Parallel STL がインストールされます。詳細は、「Parallel STL 入門」を参照してください。

インテル® インテグレーテッド・パフォーマンス・プリミティブ (インテル® IPP)

計算集約型関数を含む最適化済みのビルディング・ブロックにより、大きなデータセットの処理やハイパフォーマンス・コンピューティングを支援します。

インテル® IPP Cryptography

広範なセキュアで効率良い暗号化アルゴリズムの実装を提供します。

関連情報

オンライン・トレーニング (英語)

ウェビナー、ビデオ、各ツールのトレーニング、チュートリアルを利用して、インテル® Parallel Studio XE に関する基本情報を得ることができます。

リリースノート (英語)

システム要件、製品の説明、テクニカルサポート、既知の問題と制限事項を含む、製品の最新情報が含まれています。

インテル® Parallel Studio XE for Linux* インストール・ガイド (英語)

インテル® Parallel Studio XE の基本的なインストール手順と、インストール後の各種ドライバーとコレクターの設定手順が含まれています。

製品のサンプルコード (英語)

インテル® ソフトウェア製品のサンプルを集めたサイトです。ツールでフィルターして利用可能なサンプルを確認できます。

ドキュメント・フォルダー

インテル® Parallel Studio XE の各種ツールのドキュメントが含まれているホストシステム上のフォルダーです。サブフォルダーもご確認ください。

Linux* および macOS* では <install_dir>/documentation_2019、Windows* では <install_dir>\documentation_2019 です。

インテル® ソフトウェア・ドキュメント・ライブラリー (英語)

インテル® ソフトウェア製品のオンライン・ドキュメント・ライブラリーです。

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